BUSTAFELLOWS~バスタフェロウズ/モズルート感想

モズルートで、モズが昔お洒落なお店だと紹介した店が実はどこにでもあるチェーン店だった、その時に笑われて恥ずかしかった事を今もまだ覚えているんだ。なんて話があったけど、わたしも似たような話があった。友人が「すごく美味しいとんかつ屋さんがあった!〝かずゆき〟って知ってる?今日一緒に行かない?」と大興奮の友人に案内してもらったんだけど、たどり着いた先はとんかつ屋〝和幸(わこう)〟だった。立派なチェーン店だけど、知らない人からしたら〝かずゆき〟なのか、かずゆきって…確かに和幸は美味しいけど…wwwwと大爆笑してしまったんだけど、彼女もモズのように一生の汚点になっているのかな…未だに思い出すたびに くすりと笑って幸せなので、どうか笑える思い出になっていてほしい。あの日お腹抱えながら一緒に食べたとんかつ美味しかったな。

BUSTAFELLOWS(バスタフェロウズ) - Switch

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 バスタフェ最後のキャラルート。ここまで全員との時間を過ごしてきたけれど、モズルートが一番辛かった。本当に、本当に辛くて、妹のユズちゃんがミイラになって見つかった時、痛いくらいに悲しくて、一度ゲームの電源落として 膝抱えておいおい泣いた。これ以上進めることは出来ないと思った。思ったんですけど、辛い思いをしているモズの言葉に、辛さ以上の何かを感じたので。

というのも わたし自身、去年 弟を亡くしていて、その時に死体としっかり向き合えなかったんです。良い歳して情けないんですけど、「死」を感じるのが怖くて、冷たい弟に触れられなかった。大好きだったので、向き合えなかった事は後悔しているけど、もしもう一度同じ場所に戻ったとしても、きっと直視出来ない。だから、モズが検視官になった理由が、自分の両親の死体が入った袋を見て、「あの黒い袋の中にあるものが、一体どんな意味を持つのか、僕はまだ分からないから……いつかそれを知りたいと思ってる。」それがモズが検視官になった訳なんだと知り、わたしとは全然違う人だと感じて、何て立派で真面目なんだろうと思った。尊敬に値する と思う反面、やっぱり二次元のキャラだなあと遠く思った(二次元のキャラだし、遠い存在なんだけど)。人間味を感じないというか、飽くまで素敵なキャラクターだなって捉え方。

でも、ユズちゃんが両親と同じように遺体袋に入れられて、その時に泣きながら「僕は、君のいない時間を過ごしてきた。君の事を考えない時間もたくさんあった。普通の事なのかもしれないけど、今はそれが一番悔しい。」「僕は、僕の大事な妹と、もっとずっと、一緒にいたかったよ。」の言葉を聞いて、あほみたいに泣いた。モズに人間味を感じないとか言った自分のことを殴りながらめちゃくちゃに泣いた。悔しい、悲しい、悔しい、なんで。そんな感情でいっぱいになるに決まってるのにね。全く同じことを今でも思っているから、ああ、わたしだけじゃない。この感情を抱いていても駄目じゃないって。同じことを思っている人がいるって、こんなにも安堵する。

 

「死は終わりだって、みんな思ってる。心臓が止まって、脳も活動をやめて、肉体は腐って溶けて消える。でも、死はちゃんと続いていく。ユズの心臓は止まってるけど、どんな風に生きて、どんな風に死んだか、それは生きている人に残っていく。それって、すごく意味のあることのような気がする。すごく……意味があるんだ……。」

このセリフを妹を亡くしてすぐのモズに言わせるのは凄く酷だと思うけど、ゲームとしては光だ と勝手に感じた。自分に言い聞かせるように、テウタちゃんにも顔を見せずに言うんだよね。最愛の身内の死を受け入れて、更にそれに「意味がある」なんて、他でもないモズに言わせてるんだよ。こんなに辛いことがあるのか…意味があっても なくても、妹のミイラなんて見たくないよ。ゲームとしては光というのは、プレイヤーとしてそう思ったから。このセリフをテウタじゃなくて、モズが言うことで、少し救われた気になったから。でも…ああ…やっぱりミイラのスチルは美しいとかより、辛すぎたなあ。あの穏やかな声が余計に辛い。わたしはモズに支えられたとは言うけれど、出来ればもう見たくない。

 

モズは口下手だけど、優しさからの口下手なんだろうな、と至る箇所から伝わってきた。自分の気持ちをうまく言葉に具現化出来ないまま伝えて、誤解を与えて傷付けたらどうしようって。だからこそ、モズの選んで悩んで出た言葉はどれも刺さる、人を動かす力がある。でも、テウタには恋をするにつれてどんどん会話の様子が変わっていくのにシンプルにときめいた。テウタと喧嘩して、会話出来ない時にあった他愛もないこと、聞きたいことをメモして、仲直りしてから一気に溢れるように話すの、モズだからこその最高シーンですよね!好きな人のこといっぱい知りたい、嬉しいこと共有させてほしいっていいなあ、純愛だ。

「僕のこと、好きになるしかないよ。一度キスをしたらもう一度したくなる。僕のことしか考えられなくなる。違う?」の言葉にはモズが大人になってしまった~~…と思ったけど、そう聞いた理由が「僕が、今、そうだから」って、結局かわいいかよ!モズ、君ってやつは~…!しかし一番純粋で、まっすぐな子だから、この後ぐいぐい紳士に成長して誰よりもイケメンになる可能性も。かわいいモズを今のうちに噛みしめておこう。

 

 バスタフェの中でも更に糖度が低めのモズルートだったけど、それでもモズがテウタちゃんを好きになる過程もしっかりあったし、はっきり具現化せずともテウタちゃんを好きだと、しっかりモズの選んだ言葉で好意がひしひしと伝わるし、乙女ゲームとしては満足だし、好みだった。あとはユズちゃんと再会出来たらよかった、それだけ。それでも死に意味があるというのなら、モズには幸せになってほしい。それも意味がある幸せだよ。

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 水を差すようだけど、モズルートでめちゃくちゃ大事な 道路で命を落とした犬のイベントのところ。テウタはいつも通り幼馴染たちとお酒を飲んで、そのあと雨が降っているからとモズを迎えに行くのに普通に車乗っていたな…飲酒運転だ…とずっと引っかかっていた。まあ飲酒運転くらい霞む世界か。

 

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