BUSTAFELLOWS~バスタフェロウズ/ヘルベチカルート感想

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BUSTAFELLOWS(バスタフェロウズ) - Switch

BUSTAFELLOWS(バスタフェロウズ) - Switch

 

自分の好きな属性が何一つないのに、まさかの今作最推しです。でも違う、決してわたしの性癖じゃない。本当に、性癖じゃないのを信じて聞いてほしいんだけど、わたしがヘルベチカに落ちたシーンは………薬漬けにされた後 ボッコボコに殴られたヘルベチカを連れて帰り、盛られた薬を抜くために苦しそうに呻いたりゲロ吐きながら、痣だらけの体にシャワーを浴びているところです。虚ろ目でゼェハァして暴れて、吐いて、ぐったりして、懇願して、そんな繰り返しているとことにテウタが来て、縋るようにテウタに手を伸ばすヘルベチカがぶっ刺さりました。性癖じゃない性癖じゃない、性癖に刺さった訳じゃない、心にだ、と断固として主張します 。基本、猟奇的なのは好きじゃなくて、むしろ苦手なんですけど、何でか弱ったヘルベチカがとても愛しく見えてしまい…。多分ヘルベチカだからなんですけどね。綺麗な人なので、自分が落ちぶれた時に「見ないで」と言うかと思いきや、必要とされたのが嬉しくて愛おしくて。ああ、でもわたしが万が一、億が一に犯罪に手を染めた際は、「二次元の男が薬漬けにされているゲームで大変興奮していた模様」とか言われちゃうんだろうな。ヘルベチカのためにも真っ当に生きよう。

ちなみにこの ヘルベチカがゲロ吐いてるときにクロちゃんが心配して「飯どうする?ヘルベチカ、ピザとか中華とか…何なら食べる?」って言ってるのを聞いて、またヘルベチカが追加ゲロするってシーンがちょっと好き。こんなシリアスなシーンにギャグ混ぜるシナリオの強気な姿勢が好き。

 

ヘルベチカのテーマは何だろう。ざっくり言うと「二人の自分」になると思うんだけど。元々スラム街で酒やドラッグに狂い、生きる術といえど悪い事をたくさんしていたニコルと、仲間に捨てられてゴミ捨て場で死にかけていたところをサウリ先生に助けてもらい、ドラッグを抜いて、綺麗に整形し、サウリ先生と同じように整形外科の職についたヘルベチカ。どちらを〝本当の自分〟にするか。ゲーム終盤でサウリ先生に、今後どちらとして生きていくのか選べと言われ、TRUEだとヘルベチカのまま共に生きて、BADだとニコルを選んでテウタやリンボ達の前から姿を消すんですよね。100人に聞いたら100人が お金もあって、容姿端麗、医者としての地位もある、何より最高の仲間がいるヘルベチカを選ぶんだろうけど…「汚い水槽の中」の話を聞いて、ニコルに戻ることを選んだ気持ちがちょっと分かったような気がする。例えば会社だって、大企業に入れたら、最初は嬉しい!輝く未来しか見えない!やったーーー!と、ただ喜ぶけど、徐々に「わたしの学歴や経験、知識でこんなところ続けられない、苦しい」と周りと比較したり、壁にぶち当たったりすると思うじゃない。わたしは頻繁に思う、寝たら忘れるけど。でもそれが理由で辞めた人をいっぱい見てきた。ヘルベチカの場合、昔と今の高低差ありすぎるし、会社とか学校とかじゃなくて〝人生〟なんだから、迷っても仕方ないよ…と勝手に共感した気になって、勝手に悲しんでいました。ニコルに戻っても、ギャングに戻っている訳ではなさそうだったのが良かった、本当に良かった。ニコルに戻っても、その先の道を自分で選ぶことは出来るんだよ。そうなると、ヘルベチカルートのテーマは「選択」かな。

ニコルに戻る気持ちも分かると言ったけど、やっぱりTRUEでヘルベチカでいる事を選ぶシーンがいい!どちらが本当の自分か答えられずにいるヘルベチカに対して、ちゃんとヘルベチカの言葉で、ヘルベチカ自身を選ばせるサウリ先生の優しさ溢れる厳しさが、どう見てもお父さん;;;子どものように泣きじゃくりながら「僕は、僕の生きたいように、生きていたいから!」と叫ぶヘルベチカが見ているのは、テウタじゃなく、サウリ先生なんだよね。こんなの親子以外の何物でもないじゃないか…。サウリ先生、初めて出てきた時から胡散臭いと思っていたし、絶対絶対黒幕だと思っていたよ…ごめんねヘルベチカパパ。そんなひどいことある訳なかった。ある訳がなかった。

黒幕といえば、ヘルベチカルートで〝汚い水槽〟の話をするカルメンさんが怪しいなと思った。ルイ・ロペスの兄弟は男性で、女性(CV:男性)のカルメンさんならミスリードでもあるし、重要人物なら護衛にペペ付けてるのも違和感ないし…どうでしょう、どうなのかな。

 

サウリ先生はもちろんだけど、テウタやリンボ達家族にもめちゃくちゃ愛されていて、このみんなから愛を貰っているのは 他でもないヘルベチカなんだな、と。ニコルを愛している人もいるけれど、マグダの歪んだ愛はどうしても理解出来ない。わたしはギャングでもないし、死にそうなところ見捨てられたこともないけれど、だからと言って大好きなニコルに苦しんでほしいだなんて思うのか。まあ辛かったとは思うし、そこは同情するけれど、1mmも理解出来ないからこれ以上何も言うことがない。ここで今作で唯一口が悪くなるテウタちゃん良いよね。わたしはニコルを愛しているんだ!と主張するマグダの胸ぐら掴んで「今のヘルベチカがそんな思いでいるのかも知らずに、愛してるなんて言うな!バカ!」って結構な迫力で言ってて、わたしはコントローラー持ちながら「ソーダ ソーダ!」とガヤ入れるしか出来なかった。悪口言うのはプレイヤーのお仕事だと思っていたころが わたしにもありました。それにしても、もう二度とヘルベチカは自分の顔など焼かないでほしい。その綺麗な顔を含めてヘルベチカなんだから!だからと言って、顔を焼いてもヘルベチカなんだけどね。つまりは心配させないでください、好きだぞ。

これだけ全力で〝ヘルベチカ〟を支持するテウタだけど、Side:Bで「過去が今のヘルベチカを作ったなら、この頃のヘルベチカにお礼を言わなくちゃ。頑張って生き抜いて、今のヘルベチカを作ってくれてありがとうって」というセリフが、所謂ぐう聖だと思う。この言葉に救われない訳がないよ…その後に「私は、今のヘルベチカが好きだよ。」ってセリフがトドメ。今を肯定することは、過去もまとめて肯定することになるんだ。ヘルベチカがヘルベチカで本当に嬉しい、幸せ。

 

Side:Bでは手を繋ぎたかったりすれ違ったり、寂しくて恋人の布団で香りに包まれてみたり…と文字に起こすと可愛いけれど、パーティで女の子の口元についている食べかすを舐めとる行為は地球がひっくり返っても変わらず浮気と見なされる最低行為なので、ヘルベチカが120%悪い。それなのに「元々ヘルベチカがモテるのは知っていて、それを承知で好きになったんだから、他の人を見ないでなんて事言う女にはなりたくないの!」なんて言うんですよ、テウタちゃんは。…えぇ???テウタちゃん可愛くて好きだけど、ここは何言ってんのこの子 状態だなあ。良い子過ぎて友達になれんな。向こうもお断りだろうけど。

浮気者ヘルベチカ、仲違いして家出したテウタの部屋に忍び込み彼女のベッドに沈みながら「君に依存してしまったら?君に依存して、君を失ったら?」と考えてましたけど、これはもう依存しているようにしか見えないですけどね。面倒臭いな…と思いつつ、本編ではスマートで大人だったヘルベチカがSide:Bでは誰よりも恋する男の子で、甘えたっ子になっていたのが非っ常~に萌えた。結局萌えるんかい。

 

余裕ぶっていても結局キスしただけで心臓ばくばくして、顔真っ赤にしているヘルベチカ可愛くない?僕だって余裕ないんですよって言いながら「嘘に決まってるでしょう、信じたんですか?」なんて…ヘルベチカのレベルになると、顔を真っ赤にさせるくらい容易いんですかねえ。途中で息するの止めて酸欠なんて訳ないし…やっぱり余裕なかったんだろうな、あーかわいい!

でもわたし、彼女が電話中に過度なスキンシップするの地雷行為なので…テウタの電話中に服の中に手を突っ込むヘルベチカにも、かわいい声出しながら電話続けるテウタにも、な~んの感情もなく 死んだ魚の目で読み進めちゃった。自分が電話の相手だと思うとこのシチュ全然萌えないんですよね。死んだ目しながらA連打してたらゲーム終わって絶望した。終わり良ければ全て良しという言葉があるでしょう…あるでしょうに…お後が宜しくない!わたしは「君と本当のキスがしたい」と言って、貪る訳でもなく優しくキスをするヘルベチカが好きだよ!まあでもヘルベチカが幸せならなんても良いか。

 

「僕は、ヘルベチカ……君が名前を呼んだ、ヘルベチカ……」

まさに、これはヘルベチカがヘルベチカになるための物語。過去があって、今がある。過酷な環境から夢見た輝かしい自分になることは難しいけど、手助けしてもらっても、なりたかった自分になることは凄く難しいんだな、と痛感。それを乗り越えて、更に今度は自分が手助けする側になることを選んだヘルベチカがとっても好きだ。どのキャラよりも弱さが際立っていたけれど、だからこそ愛おしかった。外見〝も〟美しい、そんなヘルベチカでした。好きだ!

 

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 テウタとヘルベチカが恋人になった後、ルカとアダムが「僕達の失恋に、乾杯」しているシーンがとても好きだ。なんて良い友達なんだろう。

 

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