BUSTAFELLOWS~バスタフェロウズ／リンボルート感想
「今、ちょうど赤信号だよ。お前の顔も真っ赤だけどな。」
正義とは、悪とは何か。そこが大きなテーマになっていたような。このゲームのメインテーマなんじゃないかな、流石メインヒーロー。正義は正しくて、悪は悪い事なのか。正義に反さないと救えない人がいたら？それが、家族や恋しく思う人なら。
リンボの仕事仲間のナヴィードが不法入国者の女性を好きになり、お金で購入した事をリンボは〝悪〟だと判断した。リンボはナヴィードの恋心を知らなかった訳だけど、それを知ったあとでも結局リンボの中で、悪だという認識は変わっていないんだと思う。リンボの正義は、不法入国者の奴隷扱いを無くすことだから。でも、もし自分だったら…と考えたときに「俺は『悪人』になれる。」と話していて、この一言がリンボなんだな、と思った。正義と悪は揺るがず、自分を悪と判断するリンボは厳しく、だからこそ優しい。この後テウタちゃんも私も、悪人になる。と言うけれど、こんなに優しい悪人はもはや正義なのでは。
このシーンの時、二人で寒い冬空の下の 橋の上にいて、良い感じになって最終的にリンボがテウタちゃんのこと「絶対にお前が欲しい」と言いながら組み敷いていたけど、どこに組み敷いてるの？まさかコンクリか？
BAD ENDでテウタが自分の所為で死んでしまったあとの一言、「何が正義なのか、誰か、教えてください。」このゲームを遊び終わった直後のわたしの一言と一緒だ。テウタちゃん、「リンボのためにお前が死ね」とナヴィードに言われたけれど、結局自分では死ねずだったのがせめてもの救いだなと思った。どちらにしろ、見てられない光景だったけれど、自分のために自殺しただなんて、リンボにはあまりに酷だ。生きることに執着している二人だからこそ愛おしい。泣きながら、死にたくない、死んでほしくない、一緒に生きたい。と流す涙がただ尊い。BAD回避の時のリンボの「こんな形で死なれたら、俺は生きていけない。頼む、俺を、殺さないでくれ。」という台詞がめちゃくちゃ好きだ。リンボが生きるためにテウタが必要で、テウタが生きるためにもリンボが必要。言葉だけ見ると苦しいけど、とても温かい生きる理由だなとも思う。
そんな強い二人だけど、恋愛している様子はすごくすごくかわいい！母親の作った味の濃い料理が好き、そんな些細な共通点で喜んでいるテウタちゃんの可愛さよ。対してリンボも、レストランに行ったときにエスコートするのに腕を組む方がスマートだけど、手を繋ぎたいって考えてるなんて、もう…もう～～！！結局考えてる間にテウタから手を繋がれているところまでセットで かわいい。一番きゅんっとしたのが、テウタの「私の今日は、昨日から始まってるんだから」という台詞。リンボとのデートのために、前日に洋服を悩んだり、そわそわ考えていたよってことなんだけど、愛しさが爆発してどうにかなりそう。恋する女の子って本当にかわいい。
かわいい二人なんだけど、キスがどエロかった。エッッッロ！耳の触り方と舌の絡み方がただただエロくて ひっくり返っちゃった。他に言葉が出てこない、エロいわあ。えっちですわあ。
ナヴィードとの関係をリンボがみんなに隠していた時に、一番怒っていたのがヘルベチカだったのが意外だった、びっくりした。普段は澄まし込んでいるのに、実は熱くて仲間想いだったことをここで知る。寂しさで怒るヘルベチカの気持ちを代弁するのがシュウだったのもまたびっくり。なんて温かい家族なんだろう。話を聞いたら早々にナヴィードに「リンボに喧嘩を売るなら、僕たちも一緒に買いますよ。」と言いに行っちゃうヘルベチカ…そんなにリンボを含めた家族を大事に思っているだなんて、申し訳ないけど意外だった。良いヘルベチカを見た。
BADで虚ろ目なリンボを見て辛かった分、TRUEのヴァレリーに技掛けられてとんでもない変顔晒しているスチルに声出して笑った。このシーンの二人の喋り方も好きで、一字一句聞き逃さないぞ！と何度も繰り返し音声再生して笑ってた。「最強なんかじゃない、仲間が助けたから生きてるの。あんたはヒーローなんかじゃない、ヒーローになる必要はない」お姉さんだからこその言葉だなあ。ヒーローになんかならなくていいから、心配させないで。本当に心配させないであげてよね。
悪徳弁護士で名を馳せているみたいだけど、リンボの中の正義を貫いているので悪徳という印象は一切無かったな。みんなが頼り、愛するリンボ、終始格好良かったです「愛を感じ始めている」なんて良い告白なんだろう。愛しているという言葉より、ずっとずっと幸せだ。
