ナイトメアー・ビフォア・クリスマス*感想

もしかして、KHのワールドで一番再現率高いのハロウィンタウンなのでは?!フィールドの再現も、ラスボスの攻撃技もあまりにゲームがそのまんまで興奮でどうにかなりそうだった。ヴギー・ブギーの拷問部屋、本当にそのまんまじゃんか!ギャンブル戦闘も、良くここまでゲームに要素詰め込めたね、そのまんまだよ!KHハロウィンタウンといえば、何よりソラのビジュアル超超最強に良いよね、アトランティカの人魚からのギャップがヤバいんだコレ。

ナイトメアー・ビフォア・クリスマス [DVD]

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 それこそKHやホーンデットマンションで個性派世界観を知ってはいるけど、なかなか映画は知られてなかったり。わたしも入り口はホーンデットマンションでした。

 

ストーリーを楽しむというよりは、ナイトメアーの世界にどっぷり浸かりたい映画。特に目立った名言もないし、お話もド派手な何かがあるわけではないんだ。ただ、気味の悪さと可愛さの配分量がすんごい絶妙。決して可愛いが勝っていない不気味なハロウィンタウンやキャラクター。手書きアニメーションだと気味の悪いを通り越して気持ち悪い、になってしまうシーンもたくさんあるんだけど、それがストップモーションアニメだから可愛さが少し足されて、絶妙。ストップモーションアニメ、いいよね。

 

ストーリーを簡単にまとめると、ハロウィンタウンの住人は怖いことが大好き。そんな中、主人公の骸骨(実はカカシ)ジャックは驚かせる事に定評があって、町ではハロウィン・キングと呼ばれるほど。だけどジャックはハロウィンにマンネリを感じ始めて…そんな時、クリスマスタウンに迷い込み、恐怖などないただただ楽しく、煌びやかで幸せなクリスマスの魅力に取り憑かれる 。早速ハロウィンタウンに帰って自分たちもクリスマスをやろうとするんだけど、正しいクリスマスの知識が無いばかりに上手くいかず…といった感じ。

 

 ハロウィンタウンの住人はとにかく個性的で、常識はずれ。それがこの町では普通なんです。街で唯一の常識人(人?)とされるヒロインのサリーでさえ、家から出るのに高いところにある窓からピョーンと飛び降り、肢体バラバラ事件になっているのを自分でニコニコしながら縫い合わせたりしてる。常識人じゃないでしょ、トチ狂ってるでしょ。

そんな人たちの考えるクリスマスだから、もうはちゃめちゃ。この街の子どもはプレゼントにおもちゃやキャンディじゃなくて、死体やグロテスクな声で鳴くおもちゃとかな訳。ジャックが「大きな靴下を壁に掛けておくんだよ!」というと、「足はいれて置くんですか?」なんてぶっとび質問が出て来るすごい街だよ!そして肝心のサンタクロースの事も、サンディクローズ(鋭い爪をもつ男)と勘違い。ジャック、クリスマスの事を知るために大量の本を、もう暗記するほど読んでたけど、お前はどこをどう読んでいたんだ?やっぱ眼球入ってないからダメなのか?それでも必死にクリスマスの研究をするジャックかわいいよ。クリスマスに対して「僕を悩ませるコイツが、憎らしいほど愛おしい。」と言っていたけど、この映画に対して一言 言うならまさにコレ。憎らしいほど、愛おしい。

 

 そしてやっぱり名曲揃いだ~!ディズニーの中でも、挿入歌の種類がとんでもなく多く感じたんだけどどうなんだろう。

ハロウィンタウンへようこそ!は、逆に英語の方が耳馴染みありますね。THIS IS HALLOWEEN♪ THIS IS HALLOWEEN~♪つって。でもわたしは喜びに溢れている「クリスマスって?!」がとてもとてもお気に入り。ジャックの戸惑いと興奮が隠せない なぜ?! の連発がかわいくて、なんだかちょっと間抜けで、やっぱりかわいい。この曲、替え歌で日常でも結構使える。酔った時みんなでなんだ!なぜ?!ってやるのとても楽しいよ。〝お化けはいないし悪夢も見ない。なんだか素敵だな街中が。悲鳴の代わりに歌が聞こえお菓子を焼く香りただよって〟

ただ、元気のない時に聞きたい曲があってですね…「哀れなジャック」曲名通り、クリスマスに失敗してボロボロになった哀れなジャックが歌うんですけど、めちゃくちゃへこんでるんですよ。僕が望んだこと、それはみんなを幸せにする事だった。何故上手くいかないんだろう…なんてへこんでるんですけど、その後すぐに〝ま~~~~あいいだろう!!!僕は頑!張っ!た~~~!!!♪〟って開き直るのめちゃくちゃ早くて笑う。その後、なんて素晴らしい経験をした。といい感じなのに、結局クリスマス諦めて、次のハロウィンへの気合ガシガシ入れながら高笑いしてるの、つられて笑うわこんなの。ハロウィン・キングは、ポジティブ・キングでもあった。いや~~すがすがしい開き直りっぷり、最高!!!

 

結局「この街やべーよ!ヤバいやつしかいないわ!!」と誘拐したサンタクロースを怒らせてしまうんだけど、流石サンタさん。雪を降らせながら「ハッピーハロウィーン!」って言いながら帰っていく。いい終わり方ダナー。その後街のみんなで「クリスマスって?!」歌うのもいいよね。みんなクリスマスに触れて、なぜ?!って興奮してるの可愛い。みんな違ってみんな楽しいね。

 

それにしても、終始 月が綺麗。なんて月が綺麗な映画なんだ。